1. この記事でマスターする文法:【関係代名詞(主格)】

英検3級の文法問題で、ページをめくった瞬間に「うわ、文が長いな……」と身構えてしまうのが 関係代名詞 の単元です。 一つの文に動詞が2つあったり、説明が後ろからくっついていたり。見た目の複雑さに圧倒されて、ついつい全文を一生懸命訳そうとして時間を溶かしてしまいます。

しかし、断言します。 英検3級レベルの関係代名詞の問題を解くのに、文全体を訳す必要はありません。 あなたが注目すべきは、カッコの 「直前にある単語(先行詞)」 たった一点だけ。この「視線の固定」ができるようになれば、関係代名詞はもはやサービス問題に変わります。


2. 「日本語訳」の呪いを解け:後ろから訳すのをやめる

学校では、関係代名詞を「〜しているところの〇〇」と、後ろから返って訳すように教わります。 もちろん、長文読解ではその知識も大切ですが、4択の穴埋め問題でそれをやると、脳のメモリを無駄に消費してしまいます。

関係代名詞の本質は、「名詞という看板に、追加情報をペタペタ貼り付ける接着剤」 です。 そして、その「接着剤の種類」は、貼り付けられる側の看板(名詞)が何であるかによって、自動的に決まります。


3. 切断術:直前の単語が「人間」か「それ以外」か

関係代名詞の選択肢を絞り込むルールは、拍子抜けするほどシンプルです。 カッコの左隣(直前)にある単語を、次の2つのカテゴリーに仕分けるだけで、選択肢の半分はゴミ箱行きになります。

【切断ルール】

  • 直前が「人間」なら: (the boy, my teacher, a friend など) → who を残して、which を即切りする。
  • 直前が「物・動物」なら: (the book, that dog, a house など) → which を残して、who を即切りする。

たったこれだけです。犬を「人間」として扱うような選択肢や、先生を「物」として扱うような選択肢は、英語の世界では 「失礼きわまりないエラー」 です。迷わずバツをつけましょう。


4. 実戦トレーニング:視線を「左」に固定して仕留める

では、実際のテスト形式で、この切断術がいかに強力かを確認してみましょう。

I have a friend ( ) lives in London.

① who ② which ③ what ④ whose

ここで文全体を読んで「ロンドンに住んでいる友達が……」と考えるのは後回しです。プロの視線はこう動きます。

STEP 1:先行詞(直前の名詞)をロックオン!

カッコの左隣にあるのは "a friend"(友達)。 はい、間違いなく「人間」です。

STEP 2:選択肢を「切断」する

  • ② which:人間以外の物・動物用。「友達」を物扱いしているので即切り。
  • ③ what【核心文法:whatの特殊性】 what は直前に名詞を置いてはいけないという特殊なルールがあります(先行詞を含んでいるため)。3級の穴埋めでこの位置に what が来ることはまずないので、見た瞬間に即切りです。
  • ④ whose:所有格。「〜の」という意味。一応、人間にも使えますが、後ろに名詞(whose carなど)が必要です。

STEP 3:カッコの「右側」でトドメを刺す

カッコのすぐ右側(後ろ)を見ると、 "lives"(動詞) があります。 動詞の前に置けるのは、主語の代わりになる 「主格」 です。

  • ① who:主格(〜は)。「(その友達が)住んでいる」という関係を完璧に繋ぎます。

結果、正解は ① です。 どうですか?「左を見て半分消し、右を見てトドメを刺す」。このリズムで解けば、迷う余地はありません。


5. 「that」という最強の万能接着剤に注意せよ

もし、選択肢に that が混ざっていたらどうすればいいでしょうか? that は、相手が人間だろうが物だろうが、どちらにも使える 「最強の万能接着剤」 です。

  • a boy that lives in London (OK)
  • a book that I read (OK)

もし、選択肢に whowhich もなく、that だけが残っているなら、それが正解です。逆に、whothat が同時に正解になるような意地悪な問題は、3級の空所補充ではまず出ません。


6. この記事で学んだ「核心文法」のまとめ

今回のトレーニングを通じて、脳に刻んでほしい本質は以下の3つです。

  1. 先行詞(看板)との一致: 関係代名詞は、直前の名詞を説明するためのパーツです。「人」か「物」かを見分けるのは、英語の基本中の基本です。
  2. what の罠にハマるな: what は名詞のすぐ後ろには置けません。名詞(a friendなど)が見えたら、what は真っ先に切って良い「ひっかけ」です。
  3. 主格のポジション: カッコの後ろにすぐ「動詞」が来ているなら、そこには「主語の代わり」になる関係代名詞(who, which, that)が入る。この配置(セット)を意識しましょう。

7. 結論:文が長いときこそ、近くを見ろ!

関係代名詞の問題に出会ったら、文の後半を読み進めてパニックになる前に、まず 左側の単語に「人」か「物」かのラベルを貼ってください。

それだけで、選択肢の視界がクリアになり、迷いが消えます。 英語という言語は、一見複雑に見えても、そのパーツ同士の組み合わせは非常にシンプルで厳格なルールで守られています。 「看板の種類を見て、接着剤を選ぶ」。このパズルの感覚をマスターすれば、関係代名詞はもうあなたの敵ではありません。


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